お節介が功を奏す!縁を結ぶのが仲人の役目|婚活コーチング

【連載】第10回 可愛い会員さんのために仲人が盾になって頑張る

 

今は息子の嫁に私のあとを継がせていますが、少し時間ができましたので、備忘録としてのノートを取り出して、私の仲人おばさんとして、人生の集大成のつもりで書きます。時代はとびとびですが、思い出すまま書きます。 

この世界にのめり込んだきっかけは、25歳の時(すでに結婚していました)私の大学時代の同級生と職場の同僚の男性を結び付けたことが始まりでした。

 

前号・第9回の記事≫≫ マザコン男は結婚できない?実践!婚活コーチングノート の続き

 

【高島竜彦(仮名)31歳・富山医科薬科大卒・医師・171cm68kg・さいたま市在住・父60歳・大卒・会社員・母55歳・高卒・兄33歳・大卒・会社員】

 

《この二人、何が何でも“成婚”させる!》

 

26歳で始めた仲人業の最初の会員さんが31歳の医者であった。医者が会報(良縁ニュース)に載った途端に女性からの申し込みが殺到した。しかし、まず母親が、申し込んできた女性の履歴を見に来て「全員お断わりして」ということであった。でも私のお節介精神がじゃまして一人だけ断らなかった。

 

「学習院大卒・27歳・会社員・160cm50kg・水戸市在住・父57歳・大卒・経営者・母57歳・大卒・主婦・姉29歳・大卒・既婚主婦」

 

ところが当の医者が見に来て「私に合わせてください」という。これは本人が意地を張った。母親はそれにまけて「お見合いだけよ、お見合いだけしてお断わりして」という。

 

そして彼は水戸までお見合いに出かけたのであった。そして「ぜひ交際したい」というわけである。母親になんて言うかである。

 

「私は悪いけど交際することにした、と言いますよ」

 

こともなげに言う。では申し込んできた10人のうち1人だけ残して、その女性とお見合いにまで発展させてしまった私を、母親は責めるに違いない。私の直感では、彼がその鈴子さんを気に入るというより、二人が結婚まで行くような気がしていた。

 

「あなたの勝手でお見合いまでさせたからこういうことになるのよ。責任取りなさい」

 

案の定、翌日言ってきた。私はひたすら謝った。が、

 

「このかたが付いたら、お宅の結婚相談所をやめますから」

 

という。やむを得ないと思った。私はこの二人を何が何でも「成婚」まで持っていくより他ない、と決心したものでした。

 

《「僕たち結婚することに決めました」と竜彦さん》

 

結婚することを決めたカップル 

 

翌日、仲人同士で、二人のデートの場所と時間を設定した。東京駅の丸の内側のホテルのラウンジを選び、午後2時とした。午後にしたのは最初から食事は避けたほうが、気楽に交際をスタートできる、という含みがあった。

 

当日夜8時ごろ竜彦さんの母親から電話が入った。言うのを忘れていたが、当時はケイタイがない時代であった。

 

「竜彦がまだ帰らないんだけれども…、こんな遅くまで何してるのかしら‥」

 

と、あとの言葉は独り言のように言って不安そうであった。お見合いではなく交際なんだから、ありうることであった。こちらに連絡はないか、ということであった。一瞬、女性側の仲人に電話を入れて確かめようと思ったがやめた。いちいち干渉することはない、と考えた。夜9時近くになって、当人から私に電話が入った。

 

「僕たち結婚することに決めました」

 

と彼が言う。私は耳を疑った。何をおっしゃっているの?と言おうとしたが、声が女性に変わった。

 

「三田鈴子と申します。この度はいろいろお世話になりました。高島さんからお聞きしました。おかげさまで、なにかご縁が深いような気がしまして」

 

「いえいえ、そんな。それより結婚しますって高島さんおっしやいましたが、よろしいんですか鈴子さん」

 

「はい、かまいません。ただ真剣に交際させていただくということで…」

 

少し安心した。思ったとおりのしっかりしたお嬢さんである。考えてみたら当時私のほうが年下であった。彼が受話器を取ったようである。声が弾んでいる。「富樫さん」と彼。富樫は私の名前である。

 

「難問は母です。今後あなたに相当迷惑をかけると思いますが、ぜひ私たちのために援護射撃をしてくださいますか?」

 

「もちろんです。縁を結ぶのが仲人の役目ですから」

 

とっさに出た言葉であったが、我ながらよく言ったと思った。

 

「たいへん心強く思っています」

 

「お母様心配しておられたわ。お電話してあげて」

 

と言って切った。

 

《「私も息子と一緒に大人にならなければ」とお母様》

 

翌日、午前中、竜彦さんの母親が訪ねてきた。私は対決モードに入っていたが、彼女は明るかった。

 

「いろいろありましたが、男と女、出会ってしまえばこういう結果もあるということですね。息子には一晩じゆう頭を下げられましてね。あんなに真剣に私にものをいう息子を見た事はありませんでした。ああ大人になったんだ、私も大人にならなければってね」

 

それを聞いて思わず涙が吹きでたが、頬を流れるままにした。ここは可愛い会員さんのために、自分が盾になって頑張ろうと戦闘態勢だった緊張感がいっぺんにヘナヘナになったのだ。“高島竜彦!男だね!”とその時、彼も頑張ったと思った。母親も私にもらい泣きして嗚咽した。そして、

 

「あなたもお若いのに、その座った根性は何をやっても成功するわね」

 

母親は「いずれご挨拶に伺います」ということで帰って行った。私は彼女が帰ってからもしばらくは放心状態であった。

 

竜彦さんと鈴子さんが半年後に披露宴を挙げたのは言うまでもない。

 

(この項完了)

 

 

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