母親がお見合いを断わるも仲人の勘が働く!婚活コーチングノート
第5回
今は息子の嫁に私のあとを継がせていますが、少し時間ができましたので、備忘録としてのノートを取り出して、私の仲人おばさんとして、人生の集大成のつもりで書きます。時代はとびとびですが、思い出すまま書きます。
この世界にのめり込んだきっかけは、25歳の時(すでに結婚していました)私の大学時代の同級生と職場の同僚の男性を結び付けたことが始まりでした。
前号・第4回の記事≫≫ 母親が承諾?医者の息子のお見合い|実践!婚活コーチングノート の続き
《青年医師へのお見合いの申し込みは、母親がぜんぶ断わる!》
印刷された「良縁ニュース」が全支部に着いた頃、私の第1号の会員である31歳の医師へは即日10名からの女性の相談室から申し込みが入った。
仲人としての立場からは、本人にまず見てもらい、お相手を選んでほしかった。
しかし、母親が「息子から任されている」ということで、母親が来て、
「申し込んできた女性、ぜんぶお断りして…!」
ということになった。けっきょく申し込んできた女性を全部断わり、最初の日に彼が選んだ女性5名にお見合いを申し込むことにした。
しかし私はひそかに、「学習院大卒 27歳 会社員 160cm 50kg 水戸市在住 父大卒 経営者 母大卒 主婦」この女性だけはキープしておきたかった。
申し込みされてから14日以内に返事をしなければ、このお見合い話は「流れる」ルールになっている。
5名を申し込んで10日経っても1名からも「承諾」の返事がない。母親に電話をして
「竜彦さんにもう1度選びにいらっしゃるようお伝えください」
と伝言した。翌日さっそく、今度は本人が1人でやってきた。
「返事がまだ来ませんか」
少し落胆気味に彼は言った。
「こんなことでめげないでください。先方にもいろいろご都合がおありですから‥」
「まあそれもそうですね」
あんがい素直だ。「それでね、」と私はきり出した。
「学習院出ているこの女性ですが、どう思われます?」
「良縁ニュース」を差し出し、指差した。
「ああ、この人いいですね‥!」
「お会いなさいますか?」
「会いたいです」
《あなたの相談所を脱会します!大人の女の剣幕には太刀打ちできない》
私は彼がいる前で、先方の結婚相談所に電話を入れた。すぐお見合いの日取りになる。
「わたくしどもは次の日曜日は完全に空いています。でもそちらの男性様にお合わせになると思います、お医者さまですもの、お忙しいでしょうから」
よく会員を把握している。けっきょく先方の母親との連携プレイよろしく10分以内で話は決まった。こちらの休みに合わせてくれて、次の月曜日、水戸駅前のホテルに14:00となった。
いまでもそうだが、当時からお見合いの時間は食事どきを避けて、コーヒータイムに設定していた。
交渉の途中で、彼からの質問は、彼女の父親がどんな会社を経営しているか、ということであった。何代も続く製粉会社という。
ただ、私には一つの懸念があった。それは彼の母親がいったん「ぜんぶ断わって」という10名の女性の中の1人とお見合いを決めてしまったことであった。
彼にその事情を説明した。彼は「う~む」と考えていたが、すぐに「母には」と言ってから、
「あなたが断わった後、再度先方からお申し込みがあったことにしましょう、そういうことって有りなんでしょう?たぶん?それをきょう私が見て返事をした」
私は半ば感動した。
「ありがとうございます、助かります」
と私は正直に頭を下げた。我ながら、なんて「おせっかい」で「差し出がましい」ことをしてしまったんだろうと、少し後悔した。ただ、このさわやかな青年医師と学習院を出た、しっかりした顔立ちと少しあどけなさが感じられる写真の女性は、きっと結ばれる、という確信があったことはたしかなことであった。
しかし懸念されたことが現実となった。彼が帰った後すぐ母親から電話が入った。
「このお見合い許しませんから、お断りしてください!私がダメと言ったことを、あなたはどうして聞かないの?今日限りあなたの相談所を脱会しますから、そのつもりで」
私は大人の女の剣幕には太刀打ちできない、と思った。切れたあとまた電話が入った。
青年医師からであった。
「私はこのお見合いをしますから、よろしくお願いいたします」
電話の向こうで母親が何かを言っているのがわかった。
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