母親が承諾?医者の息子のお見合い|実践!婚活コーチングノート

第4回

今は息子の嫁に私のあとを継がせていますが、少し時間ができましたので、備忘録としてのノートを取り出して、私の仲人おばさんとして、人生の集大成のつもりで書きます。時代はとびとびですが、思い出すまま書きます。

この世界にのめり込んだきっかけは、25歳の時(すでに結婚していました)私の大学時代の同級生と職場の同僚の男性を結び付けたことが始まりでした。

 

前号・第3回の記事≫≫ 入会する人は仲人の私より全員年上|実践!婚活コーチングノート の続き

 

《良縁ニュースに掲載されるとお見合いの申込みが殺到!》

 

医者母子は良縁ニュースの中から、大卒の女性のみ5名ほど選んで帰っていった。

 

本人の身上書の家族欄「父・大卒」とあるが「母・高卒」とあった。その母親は、息子と医大受験を一緒にやったというけれど、夜食を準備するだけでなく、たとえば自分が暗記物の質問者になるとかは、できるかもしれないと思った。

 

父親が普通の会社員のようである。富山医科薬科大医学部卒業とあるから、こちらから富山県に下宿して4年間通わせたのも苦労なことであったかと推察した。女の私を無理して大学まで通わせくれた両親とだぶらせて考えた。

 

お見合い申込み殺到の医者

 

20日後の「良縁ニュース」に彼が掲載されると、たちまち電話が鳴りだした。女性が所属している相談室からだ。彼が選んだ女性を申し込む間がなかった。私は彼の母親に相談した。

 

「ご子息にきょう1日だけでかれこれ10名ほどお申し込みが入っているのですが、いかがいたしましょうか。今度のお休みにでも来ていただけますか?ご子息様に」

 

「わたくしが任されていますので、わたくしが代わりに見にうかがいます」

 

母親が来るのに20分とかからなかった。申し込んできた女性の写真経歴をみて、

 

「全員お断りですね。いい人たちとは思いますけれど、うちとは合いません」

 

という。中には3歳上の女医もいるし、親兄弟が医者という家系が半数いた。父親が医者でクリニック経営、勤務医というのが大半である。

 

「このね」

 

と、ある女性を指さして、

 

「このクリニックをうちの倅に継がせたいのよ」

 

「あら、それも選択肢の一つのような…」

 

「とんでもない!もう毎日毎日馬車馬のようにこき使われますよ!」

 

少し語気が強い。

 

《「小糠三合あったら養子に行くな、は下々のこと…」》

 

「それに養子になれと、当然言ってきます」

 

「養子はおイヤですか?」

 

私は自分の親類に医者はいないけれど、医者の世界では、あんがい割り切って行われているような気がしていた。

 

「できればねえ、そりや財産が転がり込むという側面はありますよ。あるけど、そこの嫁という存在があるでしょ?あなたはまだお若いからお分かりにならないと思いますが、昔から、小糠(こぬか)三合あったら養子に行くな、って言われたものです」

 

私は「はあ~」と聞いていいたが、普通の養子とはレベルが違う話ではないだろうか。

 

この場合、受け入れる医者の立場から言えば、自分の娘に婿をもらうという面があって、それで家を存続するという利点もあるかもしれない。しかし同時にただの「婿」ではなくて能力をもらう、ということになるのだと思う。

 

「お母さま、いずれにしましてもご子息の能力を高く買ってもらえるのですから、普通の世間のお話しではありません」

 

「そりゃまあそうですが」

 

「お申し込みを受けた場合は、即お見合いの日時を決めて、会わなければなりません」

 

「その時は親も立ち会うの?」

 

「いいえ、私たちのお見合いは、女性側の仲人だけが二人の間に立って、少しお話したら席を立ちます。ですから親御さんの立ち合いはありません」

 

「あら、じゃわたくしはどうすれば…」

 

「お家にいてください」

 

結局、申し込んできた女性を全部断わり、最初の日に彼が選んだ女性5名を申し込むことにした。しかし、「学習院大卒・27歳・160cm50kg・水戸市在住・父大卒・経営者」この女性だけはキープしておきたかった。

 

次号・第5回の記事≫≫ 母親がお見合いを断わるも仲人の勘が働く!婚活コーチングノート につづく

 

 

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