本家跡取りいない51歳男性が婚活で求めた条件はバツイチ子持ち

2020年9月19日

お見合い結婚体験談 跡取りがいない51歳男性

10年前、うちで結婚してくれた女性の父親(ここでは“お年寄り”としている)が甥を連れてきていた。何でも本家の長男だから、「跡継ぎ息子がほしい」ということで当時も無料相談に来ていたはずである。

しかし、なぜ彼がうちへ入会しなかったのか、聞いてみなければわからない。たぶん私の「物言い」が災いしていることは間違いないところである。

私は、跡継ぎを作りたいと言われて「結婚をなんと心得ているの」くらいは言ったのだと思う。女性は“繁殖馬”ではないわけだ。

本家長男の私は家の跡継ぎがいない

入会した51歳の男性は、お相手の子どもを養子縁組して跡取りにしたいという。入会後すぐにバツイチ子持ち女性と初婚男性のお見合いが成立した。結果はどうなるか?

埼玉県さいたま市浦和区の結婚相談所 株式会社KMAのお見合い結婚体験談「備忘録ブログ」です。

《相談者》
【岩田博(いわたひろし=仮名)51歳・大卒・公務員・埼玉県加須(かぞ)市在住・初婚・174cm・68kg・父・亡・母75歳高卒・妹47歳・高卒・既婚】

《妻は仲人名人》
昭和から平成の時代にわたり、“仲人おばさん”としての経験を備忘録としてノートに書き留めていました。今は息子の嫁が仲人を継いでいますが、少し時間ができましたので、時代はとびとびになりますが、創業者が当時を思い出すままブログに書きます。

仲人名人新聞記事

大手結婚相談所に失望した男性が10年ぶりに再相談

今回は、平成の半ばころのお話です。50代初婚男性が、親類だというお年寄りに連れられて訪ねてきました。この組み合わせで訪問を受けるのはこれで2度目です。

一度目は10年前でした。お年寄りというのは、ウチで結婚した当時37歳女性の父親で77歳になるとのことでした。

自分の娘を結婚させてくれたということで、いたく感激して、娘を連れて結婚のお礼に来た時にも、 「もう、親類中の『独りもん』を全部こちらに預けます。片っ端から連れてきますのでよろしくお願いします」 とのことでした。

そして何人目かの一人が今回連れてこられた岩田博さんです。10年前に来た時は、彼は41歳でした。その時も家の跡継ぎがほしいので早く結婚したいと、本人も言っていました。そう言っていながら入会はしないままでした。

大手結婚相談所3カ所で5年間活動しても結果が出なかった理由

「おうちのほうで結婚なさったのでしたか?」私はそう言ってみた。岩田さんは頭をかいた。

照れ隠しに頭かく50代男性

親類のお年寄りが口をはさんだ。「いやあ、これはね、どこか、大手の結婚相談所だという違うところに入会していたというんですよ」と言った。

さらに、「さっき聞いたんですよ、ずいぶん前にせっかく私がここへ連れてきたのに、お世話にならなかったなんて、たいへん失礼なことでした」と言って私にぺこりと頭を下げた。

岩田さんも合わせて頭を下げた。「そんな気を遣わないでください、それよりも、その大手結婚相談所とやらはどういうところですか?」 私の見当はついているが、すぐ聞いてみた。

「よく新聞で一面広告しているところですが、僕は大手の結婚相談所3カ所に入会して、そこで5年間活動してヘトヘトにくたびれて婚活を諦めました」と言う。

当時は、まだ紙媒体広告が主流を占めていて、大手と言われる結婚情報サービスの会社は、こぞって新聞媒体などで全面広告をしていた。

イオングループ傘下のツヴァイ(現在はIBJが買収)、楽天のオーネット、などが上場企業という会社規模から独身者の信頼を得ていた。システムとしては、コンピューターのデータマッチングによる結婚相手紹介が主流であった。

ツヴァイの広告

「古き良きお節介」を併せ持つ仲人型結婚相談所の魅力

対する私たち街の仲人は、結婚相談所連盟に加盟して自分の相談所へ入会した会員を連盟に登録。紙媒体(良縁ニュース)に印刷して発行される会員情報を共有してお見合いを組んでいた。

そして多くの男女の出会いが、日本全国で展開されていたのは現在と同じである。その仲人たちが加盟している結婚相談所連盟3団体に私どもKMAは加盟している。

それで私は、「うちへ入会して結婚できない人は、よそへ行っても無理よ」と口癖のように言っている。岩田さんには10年前にも言ったつもりであるが、女性仲人が一人でやっている結婚相談所を信じられなかったのでありましょう。

無理もないことです。しかし、正しく比較するとしたら、男女会員数の情報量の多寡もさることながら、問題は内容でありましょう。私たちが一番誇れるものは、昔ながらの仲人の良いところ「古き良きお節介」を併せ持っていることです。

仲人型結婚相談所の圧倒的な成婚率の秘密

それは交際が始まった男女の、少なくともどちらかが、どちらかの仲人にできるだけ克明に報告すれば、まず相当の成婚率で結婚できるでしょう。

私は岩田さんに質問しました。「で、5年間で3つの会社を渡り歩いて、何人の女性とお会いしました?」 自分の言葉に少し毒を感じながら聞いてみた。

「そうですねえ、20人くらいでしょうか」 彼は考え考え言った。「うちですと、半年あればそのくらいお見合いできますよ」 私の毒はまだ続いているようである。

「えー!!」と岩田さんも、なにか私に合わせるように大げさに驚いた。出会った女性20人が、あちら3社で5年間と、こちら一人の仲人が半年で実現すると聞いては驚くかもしれない。

なにしろこちらは3つの結婚相談所連盟に加盟しているから、会員数は常に男女合計10万人※を優に超える規模である。「5年の間にうちなら子供が2人くらい出来ていますよ」さすがにこれは言えなかった。※2023年7月時点の会員数 157,429名(会員登録の重複あり)

大手結婚相談所と仲人型結婚相談所の根本的な違い

考えてみましたら、大手の結婚情報サービスのシステムは、もともとヨーロッパから導入されたわけで、社交的な人種が多い社会ですから、そもそも出会いを導きはするけれど、そのあとの恋愛(交際)に入るかどうかは本人たちで決めなさい、というのが根強いコンセプトになっている。

私たちはというと、昔ふうの仲人の伝統があるので「結婚させてナンボ!」という思想が根深い。もともと地域に根ざしたものなので、極端に言えば「結婚させられない仲人は仲人にあらず」という評判になっては、街を歩けない、ということになる。

それだけ大手と言われる結婚相談所(結婚情報サービス)の会社とは根本から違うということになる。「私たちと基本的に違うのは、あちらは出会いを主として、情報だけを提供する会社ということですね。

私たちは昔から、会員さんを結婚(成婚)させる、というポリシーをもってやっているということです」

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51歳男性が結婚相談所に入会するために必要な条件とは?

「それだ、それだ、君も早くこちらの先生に頭を下げてお願いしなさい」 お年寄りの語気が強い。気が気でないのだ。岩田さんはそう言われて、両膝の上に両こぶしをのせて、「いやあもう、今日は入会させてください」と声をしぼり出すように言った。

結婚相談所入会に頭を下げる50代初婚男性

お年寄りは駄目押しのように、10年前にウチで結婚した娘さんがすでに1男1女をもうけていて「自分も妻も」と強く言って「家中みんな幸せだ…」と加えた。

ただ私はこの岩田博さんを無条件に入会させるわけにはいかなかった。「わかりました。ただ私がお引き受けするのには、私の考えをご理解いただいてからにしていただきたい」

二人とも「それはどんな…?」という顔をした。

お見合い結婚するためには早くお会いすることが勝負のカギ

「ウチはお見合い結婚の相談所ですから、まず男女どちらも自由に選んで、しかも自由にお会いできるということが大事になってきます」

「というと…」とお年寄りが質問した。

「つまり、岩田さんはお相手が会ってくれそうな人を選んでほしい、ということです。問題は時間とのたたかいなのです」

「時間!?」と二人が一緒に発声した。

「あのう、あなたも5年間婚活なさって疲れたといいましたでしょ?嫌になっては絶対ダメなんです、これは。勝負を早くしなければいけないだけなんです」

「ああ、なるほどそうですね。わかります」と岩田さんはきっぱり言った。

51歳男性が35歳以下の女性を求める場合の現実

「10年前に私どもで結婚してくださったお嬢様、確か36、7歳?」

「そうでした」

「そのお嬢様に51歳の男性を紹介したいと私が申し上げたら、承知なさらないでしょ?」

「いやあ、まあ、そうでしょうな。結婚相談所にわざわざ入会して、失礼!なにもそんなに年の離れた男性でいいとは思いませんでしょうな」

「はい、お見合いは、言ってみればお互い条件のすり合わせですから…」

「いや僕はもう、それはわかっています」と岩田さんはきっぱり言った。

51歳男性の子どもがほしい一心で選んだ女性とは?

彼はその日のうちに入会手続きを終え、翌週「戸籍謄本(独身証明書)」「住民票」「収入証明書」「学歴証明書(卒業証明書)」「運転免許証のコピー」をそろえて、お見合いのできる準備が完了した。

私は入会の時に必ず異性を選ばせることにしている。それは、その会員さんがどういう傾向の女性を選ぶかを早く知りっておきたいからだ。岩田さんは長い時間かけて20名の女性を選んだ。 全員が美形であった。

しかも、「いや僕はもう、それはわかっています」と言ったにもかかわらず35歳から41歳までの女性を選んだ。一人を除きあとはすべて初婚だった。

女性からみれば10歳年上の男性は、みな「おじさん」であり、見向きもされないとみていい。なぜか。もっと歳の近い男性とお見合いができるからである。

本家の跡取りはバツイチ女性の子どもを養子に迎える決断

その一人は41歳のバツイチ女性で、しかも4歳の男の子が一人いた。私はこの女性に一縷の望みをかけたい気持ちになった。

「あなた、子供がいる女性を選びましたね?」

「はい、会ってくれれば彼女がいいんです。親からは子供、子供と言われますし、なんとか跡取りを作りたいと思いまして」

「あなたのおうちでは、跡取りはお相手の子どもを養子として迎えることでもかまわない、ということになったのですか?」

「そうなんです、この前叔父とこちらへ伺ったあと、家族で相談したんですが、跡取りは養子縁組でいこう、ということになりまして…、夫婦の絆が大事と…」

「そうしたら、大半、初婚の10歳以上若い女性をお選びになったのはどうして?」

彼は頭をかいて、「どうも今までの名残りでつい…」 私は笑った。

「でもその中で一人だけ、この彼女は4歳の男の子がいますね」と指さした。

「そうなんです、この人が本命です!」と彼は言った。

「そうしたら、この女性の入会している相談所に連絡して会えるように努力してみましょうね。あなたの『お見合い身上書』が掲載される前に、お申し込みして、できるだけ早くお会いしていただけるようにしましょう」 と伝えた。

「ただこの方お綺麗だし、あなたの10歳年下なので、結果はわかりませんから、他の人も選んでおいてくださいね」と付け加えた。

子供を抱える40代バツイチ子持ち女性

51歳男性が初めてお見合いするバツイチ女性のプロフィール

その4歳の男の子を持つバツイチ女性は、同じ市内の駅向こうの相談所に入会していた。そこの仲人さんとは親しくしているので、彼を帰らせて、すぐに連絡した。

「ああ、会わせますよ。彼女は私任せ、なのでお見合いさせましょう。先生推薦なら喜んで…」

「先生だけに申し上げますが、彼女島崎愛(仮名)といいますが、これで2度目のお見合いになります。最初のお見合いは先方が6歳の男の子をお持ちの、大企業の社員さんでした」

「しかし、お話ししているうちにずいぶんマザコン的な方と感じて、お断りしました。46歳でいいと思ったのですがね」

向こうの仲人さんは、こちらが聞かないのにそうしゃべった。昔から、仲人同士はお互い「先生」と言い合う慣習があった。

彼女は続けて、「それでどうでしょう、今度の日曜日」という。彼に連絡したら、「すぐにお会いしたいです」というので、うちでお見合いをすることにした。

ふつうは女性の入会する相談所がイニシャティブを取って、先方が立ち会うルールがあるのだが、なぜだかこちらでやってくれという。

《お見合い相手》
【島崎愛(しまざきあい=仮名)41歳・高卒・アルバイト・埼玉県さいたま市在住・再婚子供あり・161cm・50kg ・父71歳・高卒・元会員・母66歳・高卒・妹・39歳・高卒・既婚・弟36歳・大卒・既婚】

51歳男性が子連れバツイチ女性と初めてお見合いした日

日曜日、彼は約束の2時を、30分も早く私の相談所に来て待った。2時を5分ほど回った頃、島崎愛さんは子供を抱えて駆け込んできた。「遅れてごめんなさい!」と開口一番言った。

5分遅れたのは、お見合いの場所が自分の入会する相談所だと錯覚を起こしたのと、子連れにしたのは、たまたま預かってくれるはずの両親が所用で出かけたためだと、明瞭に説明した。

彼女の、必死で子育てしている様子がわかって、私は好感を持った。岩田さんはといえば、彼女が訴える形の良い唇あたりを見つめながら、「いいんですよ、いいんですよ」と語るように終始うなずいて、優しい目をしていた。

また、その4歳の男の子が彼女に似て可愛かった。彼はいっぺんに島崎愛さんを気に入った様子がうかがえた。二人はなかなか打ち解けて話せないようであった。

彼女は彼に、「お酒はお好きですか?」と聞いた。「酒はあまりやりません。呑みたいと思ったことはありません」というのを聞いて、彼女のほっとした顔が印象的であった。

ぎこちない二人ではあったが、男の子が動き回るのをそれぞれが見ながらなので、間が取れて都合がいいようであった。そのうち男の子が、背の低いキャビネットに置かれた有田焼の貯金箱に不用意に手に掛けて板の間に落とした。

お見合いの席でのアクシデント!51歳男性の場違いな対応とは?

間に母親が見とがめで、「ダメっ!!」と叫んでいた。それはすでに遅くて、坊やが手に触れた貯金箱は無残にも割れて、中に入った五百円玉があたりに散らかった。

私が長年、気が付き次第に入れていたものである。目見当で10万円は下らない。それよりも有田焼の貯金箱は珍しいので、昔知人から譲ってもらったものだったので、少し惜しい気はした。

有田焼招き猫の貯金箱

男の子は母親のけんまくに泣き出した。すると、岩田さんが、「いいんですよ、いいんですよ」と、まるで母親に言うように丁寧語で言って、子供を軽く抱きしめた。

その動作があまりにも機敏で、こちらがあっけにとられた。私が所有する焼き物を「いいんですよ」はないが、子供は母親を見ながら泣きやまない。

彼女は、子供を私に正視させて「ごめんなさいは!」と強く言った。子供は素直に「ごめんなさい」と涙の顔で言った。「ほんとうにごめんなさい、弁償いたします、気を付けていたつもりですが、ご迷惑をおかけしました」と素直に謝った。

「いいのよ、いいのよ、かまいません。形あるものは、いつかは壊れるものです。たまたまこの有田焼もこれが寿命だっただけです。坊やに責任はありません」

「これは大変すまないことをしました」と、とつぜん彼が声を出した。「えっ!」と私と島崎さんは思わず顔を見合わせた。彼はもう島崎さんの婿さんになったつもりになったのか。

すると、「いやあ、ごめんなさい。私の立場で言うことではありませんでした。恥ずかしいです、とっさだったものですから、すみません」と彼は、さすがに自分の発言が場違いだったことに気づいた。

その日は、デートにもならないし、第一印象にとどめることにして、二人を送り出すことにした。

本家跡取りがほしい男性とバツイチ女性の結婚までの道のり

島崎愛さんは帰り際に、「岩田さんを駅までお送りします」といった。彼は紅潮した顔になり、玄関先で彼女を背中にして私に、「僕としては島崎さんと一緒になりたいと思います」といった。

「また、この人は唐突に…」と思ったが、彼女は彼の背中から顔を見せてまんざらでもない表情を見せた。彼女の入会する相談所から夜電話があり、島崎さんは岩田さんを気に入ったとのこと。

ただ彼がお酒をどの程度飲むのか心配、とのことでした。前のご主人が酒乱で苦労が絶えなかった、ということであった。

その後二人は3回目のデートのあと、互いの親に会ってその年の秋口に婚姻届を役所に提出してから、養子縁組届を提出したそうです。慣れるまでは彼の買ってあるマンションに住んで、少し慣れてから本家である岩田家へ入るとの連絡を彼から受けた。

そうして後日談になるが、ほどなくして二人の間に一人の女の子が生まれたということである。あのお年寄りが報告に来たことで分かった。

お見合い結婚でご縁を結ぶ方法は?千載一遇のチャンスの逃さない

現在51歳の岩田博さんが10年前の41歳の時に、あのお年寄りに連れられて来てうちへ入会したからといって結婚できたかといえばわからない。人の縁なんてどこで結ばれるかわからないのである。

ただ私にまかせてもらえれば、今回のように千載一遇のチャンスを、何気ない私の直観で結びつけられたかもしれない。

それが人の出会いの妙なのかもしれない。それでも、やはり人生なんて結果オーライなのであろう。今ごろ彼は、しっかり者の美人妻の手のひらの上で、幸せに踊らされていることでありましょう。

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