70人とお見合いしても結婚できない男性!癖を直すことで成婚へ

7年間、10カ所の結婚相談所で婚活していたけれど結婚できない、後継者づくりが命題の僧侶が入会。70人とお見合いしても結婚できない原因を仲人が探り、悩みを解決する成婚ストーリーを投稿しました。埼玉県さいたま市浦和区の結婚相談所 株式会社KMAのブログです。

 

辰野紀章(仮名)結婚相談所 成婚体験談

 

《相談者 プロフィール》

【鴻巣市在住・36歳・仏教大学仏教学部卒・僧侶・年収550万円・初婚・165cm・60kg・父61歳・高卒・会社員・母60歳・大卒・弟29歳・大卒・既婚】

 

目次
 

 

今は息子の嫁にあとを継がせていますが、少し時間ができましたので、備忘録としてのノートを取り出して、私の仲人おばさんとして、人生の集大成のつもりで書きます。時代はとびとびですが、思い出すままブログに書きます。

 

41年前、この世界にのめり込んだきっかけは、25歳の時(すでに結婚していました)私の大学時代の同級生と職場の同僚の男性を結び付けたことが始まりでした。

 

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《面談予約の時間を大幅に遅れてきた相談者》

 

時代が前後しますが、私が仲人業を始めて20年くらい経った頃(20数年前)のお話しです。

 

予約の時間を大幅に遅れてきた青年だったことを覚えています。今のようにインターネットがない(世間ではあったのかもしれないが、うちにはアドレスなるものは存在していませんでした)ので、必ず北浦和の駅に着いたら電話してもらうようにしていました。

 

北浦和駅入口交差点

 

辰野紀章さんという相談者でしたが、彼は約束の2時を少し回ったころに電話をくれました。そのころはもう自宅を相談室代わりにはしていなくて、北浦和駅入口の交差点の角のビルの4階のワンフロアーを借りていました。1階がミスタードーナツのお店でした。お店のオーナーがビルの持ち主でもありました。たいへん繁盛していて目立つ場所にありました。

 

「駅を背にして真っすぐ見てください。交差点が見えますか?はい、その交差点のかど、右側にミスタードーナツがあります。そのビルの4階です、お気をつけていらっしゃってください」

 

と丁寧で分かりやすく教えたつもりであった。ところが30分近く遅れた。陥りやすい間違いは、たぶん真正面を見ないで、右の角度で真っすぐ見ている。するとその先にも交差点はある。

 

しかし、ミスタードーナツはない。そこですぐ電話をくれれば「違う交差点」と教えられるが、迷うだけ迷ったらしい。

 

現在の相談室はミスタードーナツ(今はセブン-イレブンになった)の交差点を渡り50メートルほど歩いた右側のビルである。向かいに北浦和公園のケヤキ並木が見える。

 

彼はなぜか、大きめのキャスターのついたメタリックなスーツケースを転がしてきた。

 

「すみません、なにか、説明を上の空で聞いていました。たいへん遅れてごめんなさい」

 

と彼は坊主頭をつるりと手ですべらせて、素直に謝った。そうなのかもしれないと思った。初めての結婚相談所へ来るというというのは、緊張感も手伝うのかも知れなかった。

 

《7年間10カ所の結婚相談所で70人とお見合い》

 

出された名刺に「僧侶」とあった。この手の名刺をもらったことがなかったので、珍しかった。僧侶だって人間だものねえ、と思ったがロにしなかった。

 

「私は29歳から7年間、10カ所の結婚相談所へ入会しまして、約70人の女性とお見合いしました」

 

開口一番言った。これは一筋縄ではいかない、と思った。10カ所の相談所へ入って、しかも7年間お見合いをし続けてなぜ結婚できないのだろうか。見たところ、坊主頭というだけで、普通の青年のように見える。

 

「この際、ご自分で少し考えてください。70人の女性とお会いして結婚できないという原因はどこにあるのか。断ったのか、断られたのかどちらが多いですか?」

 

「半々ですかねえ」

 

「それと、どういうパターンでお見合いをしてこられたか、ですね。申し込んだ方から承諾のご返事が来るのと、申し込まれた方にお会いするのがありますが」

 

「申し込まれた女性には必ず会いました」

 

「ほう、それはタフですね」

 

「申し込んだ女性からのよい返事は少なかったですね」

 

「どのくらいの割合ですか?」

 

「そう、20人申し込んで1名か、2名でしたかね」

 

私はそれを聞いて“選び方にあるのか”と思った。

 

「お見合いをして、交際に入る確率はいかが?」

 

「ふうん…、10人に1人ですかねえ」

 

《お寺の後継者づくりが命題と訴える僧侶》

 

人間味があって、明るいという点では問題ないと思うが、会話に問題があるのか。

 

「いま、住職は父なんですが、私の後の後継者づくりが命題なんです」

 

彼の話だと、宗派あげて後継者づくりのために、婚活を支援しているという。あそこのお寺の次女がまだ独身だの、あそこの住職の奥様の妹さんが独身だの、という情報をお互い流しているそうである。

 

宗派内ではどうあれ、事実ではあるが、婚活をする相手の女性からみれば、サラブレッドの血脈をつなぐ牝馬(ひんば)と同じように感じないか、である。

 

「とりあえず10人ほど選んでください」

 

さっそく彼に女性の身上書を見せて選ばせた。すると、10人とも26歳以下である。今は結婚する人の平均年齢が上がったせいで、20代の女性の入会者は少ないが、当時は20代前半の女性もたくさんいた。

 

「辰野さん、10歳離れると女性からしますと36歳は“おじさん”ですよ。まれに、年上志向の女性はいますが、まれですよ」

 

「仲人さんたちから、いつも言われていました」

 

「お見合いに応じてくれるのは5歳年下までです。実際あなたに申し込みが来るのは30過ぎの方ばかりでしょ?」

 

「そうなんです、ですからそこは、申し込みが来れば会うようにはしているんです」

 

「それにこれ見ますと、けっこう背の高い女性を選んでいますね、同じくらいとか。背の高い女性がいいのですか?」

 

「そうなんです」

 

「ご自分より高くても?」

 

「そうなんです、高くてもいいんです」

 

「こちらがよくてもねえ…」

 

《お見合いは条件の出会い!人柄重視で選ぶ》

 

「うちは、よその結婚相談所より2倍3倍の人数が毎月入会しますが、選ぶとしたら、お相手のこともお考えになって申し込まないとね。165cmある女性はやはり常識的に自分より高い170ないし175cm以上の男性を選びます」

 

「やはりそうですか」

 

「お見合いは、まず条件の出会いと、思ってください。早く結婚をしたいということでしたら、より可能性の高いお相手を選ばれたほうがよろしいですよ」

 

「そうですか…」

 

なにか落胆したように見えた。

 

「辰野さん、自分のことばかり考えておられたら、いい結婚はできませんよ。それこそ相手あってのことですからね」

 

「そうなんですよね、そりゃそうですよね」

 

160cmの女性だって、本当は175cmの男性がいいと思っていますよ。でもあなたからお申し込みをいただいたら“お人柄を見よう”ということで会ってくださるかもしれませんね」

 

「それもそうですね、私は背が低いので、せめて子供は背の高い子に育ってほしいと思っていました」

 

「あなたと同じように、背が低ければ低い女性ほど、背の高い男性を望みます。ですから男性が一番頑張らなければいけないのです」

 

「そうか、そうですよね、頑張らなければね」

 

「そうです、やはり、なんと言っても会ってみて人柄重視で選ぶようになさったらいいと思います。一生連れ添う女性、人柄重視で行きましょう。そうなさったほうが幸せは早く来ますよ」

 

辰野さんは自分が選んだメモ用紙をくしゃくしゃにして、

 

「初めっからやり直します!」

 

と言って、“良縁ブック”(女性の身上書)をまた見直し始めた。20名ほど選んだのをみたが、ほとんどが160cm前後で、150cm台前半の女性は皆無であった。できれば154~155cmを集中して選んでほしかったし、学歴も短大、大卒ばかりが気になった。

 

ただ、年齢は30歳から上であったので、何とかお見合いもできるし、交際に入ってもうまくいく可能性が出てきた。入会手続きをして帰りかけたが、転がしているメタリックのキャスター付きスーツケースが気になった。

 

スーツケースを転がす男性

 

「あなた、これからどこかへお寄りになるのですか?」

 

と聞いてみた。

 

「いいえ、どこへも」

 

「じゃあどこかへいらっしゃった帰り?」

 

「いいえ、きょうはうちからまっすぐこちらへ…」

 

「…?でもなぜスーツケースを?」

 

「癖なんですかねえ、これを持って出ないと安心できないんです」

 

「…?何が入っているんです?」

 

「身の回りのものとか、ときに預金通帳なんか入れるときもあります」

 

その時はさすがに驚いた。まさかと思ったが聞いてみた。

 

「いいえ、そうじやなくて、そんなものをこれまで、お見合いとか交際の時に転がしておられたの?」

 

と聞いていた。

 

「ええ、おおむねそうですね、やはりいけませんか?」

 

「いけません!」

 

と私は叫んだようだ。彼は目を白黒させていた。私は彼をもう一度引き戻し、ソフアーに掛けさせた。

 

話を聞くと、初めのころは、リュックサックにしていたが、じょじょに入れるものが多くなっていき、それでは容量が足りなくなって、しまいにはスーツケースになっていったとのこと。私は少し気を取り戻すようにしてから話した。

 

《癖も度が過ぎると女性から嫌われる!》

 

「無くて七癖と言いますけれど、程度問題です。辰野さん、それって普通の人は異常に思います。お見合いでそれを転がして、交際に入ってもそれをいちいち転がしているのを見たら、皆さんひきますよ」

 

「やはりそうですか。女性たちからもいろいろ質問を受けました。これからどちらへ?とか、どこかからの帰りですか?とか」

 

「そうですよ、さっきの私のようにね、どなたでもそう思いますよ」

 

「やっぱりそうですか」

 

と繰り返した。そうして、

 

「これからは、これやめます」

 

と、辰野さんはメタリックのスーツケースを指さした。

 

「おかしいですよね。今までお見合い、うまくいかなかったのも、このせいかな?」

 

「たぶんに、そのせいです、間違いないでしょう」

 

この仲人のシステムでは、女性の所属する相談室の仲人の指示する場所なり会場で、当該の仲人が立ち会う。だが、自分の男性会員の場合、先方に出向かせるから、その事情はよくよく説明をもらわないとその癖(へき)までは分からないことが多い。

 

それで結婚させることができないで、相談所をやめさせてしまったことがある。結婚できないで、いわば失意のうちにやめていったのだが、それもこのケースに似ている。

 

《リュックサックを胸に抱えて会話する男性》

 

やめていった男性の一例をお話ししますと、それはリュックサックである。お見合いの席でも、交際に入った時でも、女性と話すときには必ず、リュックサックを胸に抱えてしゃべっていたのだ。

 

入会の説明の時にそれと気が付いたのだが、極度に緊張しているのだろう、とおもんぱかったりして、アドバイスができなかった。ある日、私の会員さん同士をお見合いさせて気が付いた。その時は、

 

「リュツクを下ろしていいですよ」

 

と私が注意したくらいで、彼はそれを隣の椅子に置いた。だが、あとで交際を断ってきた女性に、感想を聞くうち、

 

「彼と話していると、なにか落ち着かないんです、大きなリュツクを胸に抱えたまましゃべるし、ほっとできないんです」

 

とお相手の女性が言った。それがうちに入会していて最後のお見合いであった。

 

「僕は結婚できない体質なんですね、結婚相談所のせいにはしませんから、安心してください」

 

と、なにか嫌味に聞こえる言い方でやめていったのを覚えている。

 

結婚相談所に限らず“度が過ぎる”のは嫌われる。とくに結婚相談所は“普通”が一番である。

 

《お寺の奥様を希望する女性とお見合い》

 

辰野紀章さんは入会後20日のちに登録されると、とたんに申し込みが入ったり、申し込んであった女性から「承諾」の返事が来たりした。その中から、うちの女性会員で、橋爪かほる(仮名)さんが、彼を申し込んであったので、引き合わせた。

 

〈お見合い相手〉

【橋爪かほる(仮名)29歳・東洋大学文学部卒・会社員・初婚159cm・47kg・さいたま市(当時浦和市)在住 父60歳・高卒・公務員・母62歳・大卒・弟27歳・大卒・既婚】

 

辰野紀章さんは、もうキャスター付きのスーツケースは転がしていなかった。私は橋爪かほるさんが、彼を選んだ時点で、「二人は結婚する」という確信があった。それは勘のようなものであった。で、私の勘は当たる。

 

「私、私に務まるかどうかわかりませんが、お寺さんのおかみさんになってみたいと、ずいぶん前から思っていたような気がするんです…」

 

かほるさんは話していて言った。彼女は続けて言った。

 

「私、自分がふつうの専業主婦とか、会社員の妻になるってイメージがわかないんです。そうしたらこのたび“僧侶”とあって、辰野さんが会ってくださったので、感激なんです」

 

彼は緊張していた顔が、少し緩んだ。しかし、やがて真面目そうに、

 

「でも、お寺の奥さんはたいへんです。子供を育てながら、檀家さんの接待、法要の仕切り、食事の支度。それも見習の小僧さんはじめ大勢の食事ですよ、三度三度。おふくろを見ていますと、よく続くなあと思いますよ。まあ激務ですね」

 

私は思わず、彼女を見た。ところが彼女は「望むところ」とばかりにほほ笑んでいる。

 

「辰野さんたら、それではお嫁に来ないほういいよって言ってるみたいよ」

 

と私はまた彼女を見た。彼女は、

 

「その前に、私たちにご縁があるかどうか、ですね」

 

しっかりしている。辰野さんを見たらうなずいている。そして、顔がみるみる紅潮してきて、膝に置いたこぶしを握り直したように見えた。

 

「僕はもう、かほるさんさえよければ結婚したい、と思えるほどです。でも、たぶんたいへんな家事全般を思うと、かほるさんのような可愛い人にはとても勧められません」

 

彼女は、それでも余裕の笑顔である。

 

「でも、お嫁に来てほしい、ということなんでしょ?」

 

と私。

 

「そうなんです!」

 

「それでしたら、そう悲観的なことばかりおっしゃらないで“僕もやれることはやるから二人で何とかやっていきませんか?”ということね」

 

「そうなんです!そう言いたかったんです」

 

「私ね…」と彼女は言い始めた。

 

「高校、大学と弓道の愛好会に入っていましたから、身体を使うことは平気だと思っています。それと、生まれてずっと公務員宿舎で育ちましたので、お寺のような広々したところに身を置く、ということに憧れるんです」

 

それも結婚の要素になるのかと思った。

 

大宮サンパレスで結婚式

 

半年後の秋に、私どもと提携している大宮の結婚式場で、二人は結婚披露宴を挙げた。その後、子供を二人もうけた、という絵葉書をもらったが、それからは音沙汰はない。でも、今でもあの二人はお似合いのカップルだと思う。

 

眼をつぶると来し方が、走馬灯のように思い出されます。

 

 

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