私のことどう思う…交際するかしないかの返事?結婚相談所体験談

【婚活体験記 あらすじ】

お見合い後、散歩に誘う美人な看護師の提案に従い新宿の街に出た。散歩の途中、彼女は学業成績で一位、二位を争う自慢の甥っ子のための本を買いに、紀伊国屋書店に寄りたいと言った。

 

書店を出ると二人は、自然に新宿東口の改札を目ざして歩いていた。歩きながら自分の関心事は、彼女が「交際したいのか」「交際したくないのか」に移っていた。

 

交際に進むかどうかの結論は、トラブル防止のため当事者同士で交わすことは、「お見合いルール」で禁止されている。しかし、突然、彼女が「私のことどう思う?」と聞いてきた。

 

1979年の創業より、埼玉県さいたま市で“成婚にこだわった”婚活サービスを続けている、株式会社KMA結婚相談所体験談ブログです。

 

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入会した結婚相談所の仲人カウンセラーに婚活体験記を書けと言われたが、作文はどちらかというと苦手である。しかし結婚相談所の入会も初めてだし、これを機会になんでも経験してみようと思い承諾した。どうなるかわからない。

 

【黒田竜城(仮名)43歳・工業高校卒・会社員/535万円・166cm70kg・志木市在住、両親同居、姉46歳(既婚別居)1名】

 

お見合い後に美人な看護師と新宿の街を散歩

 

お見合い相手【田辺美伽(仮名)杉並区在住・42歳・初婚・高卒後専門卒・看護師・165cm59kg・長女】

 

お見合い相手の田辺美伽さんは急に、「新宿を散歩してみませんか?」というので、二人は京王プラザホテルのダイニングルームを出て、西口の小さなトンネルをくぐって東口に出た。彼女は紀伊国屋書店へ寄りたいという。

 

中一の甥のために「君たちはどう生きるか」という本を買うという。

 

彼女は、書棚に向いがてら、

 

「黒田さんこの辺で待っていていただけますか?」

 

と言ってから、

 

「ごめんなさいね、こんなことに付き合わせてしまって」

 

と言った。僕は「いいんですよ」と応えた。待っている間、その本、「君たちは‥」をスマホで検索してさっそく調べ始めた。

 

吉野源三郎という人の小説とある。最初は戦前に新潮社から出版され、戦後になって数社を経て、語彙など平易にされて、昭和57年に岩波書店から出されていた。

 

それを平成29年にマガジンハウスから出版されている。しかも瞠目したのは、原本と、それを漫画にした本を同時に出版したとある。

 

物語は、軍国主義の時代に書かれたもののようであるから、窮屈な感じをいだいたが、どうもそうではないみたいだ。

 

資産階級に属する子弟(15歳)の「コペル君」というあだ名の子供を通して、彼の叔父の導きによって「倫理」だけでなく自由な「教養ある主体的な生き方」を説いたものらしい。

 

そんな本を彼女の中一の甥っ子が読むのだ、と思いながら待っていると、彼女は戻ってきた。

 

「ごめんなさい、迷ったのですが、漫画の本にしました」

 

という。僕は「やはり」と思った。

 

「漫画のほうがとっつきやすいし、主旨がわかりやすければいいのですしね」

 

「漫画になっているというのは、それはアイディアですね」

 

「甥が、というより兄がいうには、今年一年で、何百万部も売れた大ベストセラーなんだそうです」

 

「そうなんですか?いっけん地味そうにみえますが、そんなに売れたんですか」

 

「本当におもしろく読んでくれるのでしょうか?だいいち甥は、塾だのなんだのと、ひまな大人顔負けのスケジュールで生活しているんですよ、読むひまがあるかどうか」

 

「頭いいのでしょうね」

 

と話題をふった。

 

勉強ができて頭の良い自慢の甥

 

「甥の自慢をしてもしょうがないのですが、学年の学業成績でいつも一位、二位を争っているそうです。一家の自慢の子なんです」

 

田辺さんは、はにかむように首をすくめた。そのへんが可愛いと思った。

 

「そうか、自慢の甥っ子さんですね」と合わせた。

 

彼女が「新宿を散歩してみませんか?」と京王プラザのダイニングルームで言ったのだが、なにやら重そうなセカンドバッグを持っているし、彼女の夜勤明けということを考え、「今日のところは‥」という、お見合いを切り上げる言葉のタイミングを逸していた。

 

私のことどう思うの返事は?美人過ぎる看護師に聞かれる

 

しかし二人は、しぜんに新宿東口の改札を目ざして歩いていた。歩きながら、さしあたっての自分の関心事は、彼女の、お見合いの返事はどうなのか、ということに移った。

 

結婚相談所の仲人カウンセラーによると、相談所間の「お見合いルール」としては、お見合いの当事者同士が当日、自分たちで交際に進むかどうかの結論を出してはいけない、ということのようだ。したがって今日は返事を聞けないのだ。

 

彼女は、新宿駅東口改札に近づくと、混雑した人々にぶつかりながら、

 

「黒田さん、私のことどう思いますか?」

 

突然か。彼女も僕と同じで、お見合いの結論を早く知りたいのだ。なにより、お見合いをした当事者同士の二人がそこにいるのだ。

 

「どうって、その質問、そっくりそのままお返しします」

 

自分としては、なかなか上出来な受け答えだ。彼女は少し考えるようにして、

 

「とても、落ち着いておられて紳士で、余計なことおっしゃらないし」

 

いや、口が重くて、しゃべれないだけなのだ。

 

「率直で、物事を冷静に受け止められる方だと思います」

 

それだけ言うと、彼女は首をかたむけて「私は?」という顔をした。

 

 「あっいやぁ、もう美伽さんのような美人過ぎる人がお嫁さんだったら、どんなに素晴らしいことかと、そう思うばかりで、どうもこうも」

 

僕は「美伽さん」と言っていた。

 

「ありがとうございます、お見合いの最中に何かプライベートなことに付き合わせてしまってごめんなさい」

 

彼女は、そう言って駅の改札を入って人混みに消えた。自分はと言えば、お辞儀をしたが、改札に入らないでいた。僕は今日の首尾はどうだったのかを仲人カウンセラーに連絡をして、彼女と交際したい旨を述べてから、改札に入った。

 

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この記事を書いた人≫ 代表者プロフィール 清水泰治

 

 

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