交際もしていないのにお見合いの席でつい先走る|僕の婚活体験記

「仲人名人」と呼ばれた先代の後を継ぐ、二代目「おせっかい仲人」がお世話する、埼玉県さいたま市の結婚相談所KMA本部です。

 

5回

入会した結婚相談所の仲人カウンセラーに、婚活体験記を書けと言われて最初は断わったのだけれど、「この際結婚について考えることは意義があると思うわ」といわれ、そうかもしれないと引き受けたけれど、どうなるかわからない。

 

【吉峰太郎(仮名)35歳・高卒・会社員・長男(未婚の弟あり)168cm・56kg・両親健在・さいたま市在住】

 

《「家業を継いでみたい!」は、関心を誘うため‥!》

 

【市野彩花(仮名)34歳 高卒後専門学校卒 会社員 長女(一人っ子)154cm 51kg 両親健在 さいたま市(岩槻区)在住】

 

市野彩花さんをお嫁さんにできたら、どんなにか楽しいだろうと思った。

 

さいたま市にある食品工場

 

彼女の父親がさいたま市の郊外で小さな工場をやっていることで、後継者がほしいと思っているらしいといったことをしゃべった。

思わず、

 

「僕、市野さんちを継いでみたい!」

 

と口走っていた。彼女は「えっ‥」と声を出さずに驚いた。

 

「そんな、そんな、降ってわいたような‥」

 

という言葉が、やっと口から出た。僕とすれば彼女の父親の会社を継ぐかどうかは、二の次で、要は彼女と結婚ができればいいことであった。

 

「ほんとうにそれでいいんですか?」と彼女は言ってから、「私と結婚しなくても?」

 

と、ややとんちんかんな答えのような気がする。

 

「いやぁ、こういう場合結婚が前提ではないですか?」

 

と思わず言ったが、顔が赤くなるのがわかった。そして彼女がとっさに言った言葉に少なからず失望した。

こちらとの温度差があり過ぎのように思えた。

 

僕の思わくでは、「あなたのお父様の会社を継ぎたい」と言ったのは、取りも直さず彼女に関心を持ってもらいたいからであった。

市野彩花さんの反応を試したのだ。自分を卑しいと思った。

 

「それもそうね‥、それしかありえないですね」

 

と彼女は言い直した。彼女も顔を赤らめながら、

 

「こんな私でいいんですか‥?」

 

殊勝にもそんなことを言った。

 

「いいえ、すみません。身の程知らずなことを言ってしまいました。あなたのお父様の会社を継ぐなどと、軽率なことを言ってしまって、申しわけありません」

 

と謝った。彼女をすごく気に入っちゃって、その関心をかうつもりで言ったのだが、考えてみたら、ずいぶんと出過ぎた事であった。

彼女は「いいえそんな‥」と言ったが、

 

「ごめんなさい!」

 

と再度謝った。

 

《自営業跡取り娘の結婚の悩み…》

 

「いいんですよ、まあ今回のお見合いとは別に、確かに街のポテトチップ屋の工場の後継問題は深刻です。昔と比べたら大手の商品が出回っていて、流通の小さな工場からの出荷数は知れていますけれど、父が言うには、後を継いでもまだ収入の面では一家が十分食べていける、と言うんです」

 

と言ってから、

 

「私、父が好きなものですから、小さい子供の時から、お父さんのあとを継ぐって言って父を喜ばせていたんです」

 

と、彼女は明るく言った。僕はそれを聞いて胸が熱くなった。一人っ子って大人の親が考える胸の内までおもんぱかるのか、と思った。

彼女の可愛い盛りの、ごく小さい口が思い出されて、またしても泣けるくらいになった。

 

「でもだんだん大人になってきて、勤める会社の仕事も面白くなってきたり、恋愛もしたりしましたけれど、けっきょく一人っ子ということで結婚したら自営の家を継がなければならないのだろう、と言って離れていくんです」

 

彼女は、あくまでも明るく言う。僕はあらためてさっきの軽率な言葉を反省して「僕の言ったことは忘れてください‥!」と言っていた。すると、

「よろしいんです、嬉しかったんです吉峰さんがそう言ってくださって」

 

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